「国内市場の縮小」はもう止まらない！～海外事業が企業を救う時代です～

2025.7.10

台湾貿易の知識

台湾進出・貿易コンサルティングプランインプレイスブログ台湾貿易の知識「国内市場の縮小」はもう止まらない！～海外事業が企業を救う時代です～

こんにちは、合同会社 PLAN IN PLACE 代表の西村です。

私が初めて海外渡航したのは大学3年生の1986年、場所は中国上海市でした。

おおよそ 40年近く前の中国はまさに「眠れる獅子」という言葉があてはまるような印象でしたが、現在の中国は押しも押されもせぬ「世界トップレベルの経済大国」となりました。

私の感覚から言えば、日本経済は1990年を境に負のスパイラルに入った感覚があります。多くの有名企業が姿を消した反面、以前は中小企業と言われた会社が現在は大手優良企業として存在しています。

当然、それぞれの企業には歴史があり、また経営にも紆余曲折があるとは言え、結論としては企業経営者が「企業が存続・発展し続けるための経営戦略を考え抜く」ことが一番大切ではないでしょうか。

さて今回も、できるだけわかりやすく、また役に立つ情報をお伝えしていきます。

それでは最後までよろしくお願いします。

＊今回は「国内市場の縮小はもう止まらない！～海外事業が企業を救う時代です～」がテーマです。＊

なぜ「海外輸出」なのか？

「石橋をたたいて渡らない」ような慎重な企業にとって海外輸出は、大きな一歩に感じられるかもしれません。

しかし、少子高齢化にともなう国内需要の落ち込み、国内市場における競合他社との価格戦争など、国内ビジネスを取り巻く環境は、年々悪化していることは間違いありません。

売上減少という現状を打破し、また新たな成長の機会をつかむためには、現状維持ではなく、変化への挑戦が不可欠ではないでしょうか。

それゆえ、海外輸出を単なる「新しい事業」として考えるのではなく、貴社の現状を打破し　、また未来を切り拓くための「戦略的な選択」であるという認識を持つことが、とても重要であると私は考えています。

また、その理由は以下のように考えています。

国内市場の限界：
- 人口減少や市場の成熟により、国内市場の成長は鈍化しています。海外市場に目を向けることで、新たな顧客層や需要を開拓し、売上減少の流れを食い止めることができます。
競争力の強化：
- 海外市場への挑戦は、貴社の製品やサービスの競争力を客観的に評価する機会となります。グローバルな視点を持つことで、製品改善や新たな価値創造につながるヒントを得られます。
ブランド力の向上：
- 海外市場での成功は、貴社のブランド力を高め、国内市場での評価にも良い影響を与えます。
リスク分散：
- 特定の市場に依存するリスクを軽減し、経営の安定化を図ることができます。

「石橋をたたいて渡らない」ような慎重な企業体質であれば、徹底した情報収集とリスク分析を行うことが、海外輸出における成功の鍵となります。「石橋をたたいて渡らない」のではなく、「石橋を徹底的にたたいて、安全を確認してから渡る」というスタンスで臨んでみてはいかがでしょうか。

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まずは「小さくても確実な第一歩」から！

最初から大規模な投資や事業展開を目指すのではなく、「小さくても確実な一歩」でリスクを抑えながら、経験を積むことが重要ではないでしょうか。

私の経験をふまえて、以下に説明します。

ターゲット市場の選定：
- 世界中が市場ですが、まずは貴社の製品やサービスが最も受け入れられそうな国や地域を絞り込みましょう。競合の状況、文化、商習慣などを詳しく調べることが重要です。
情報収集と市場調査の徹底：
- JETRO（日本貿易振興機構）や各国大使館、外部コンサルタントなどを活用し、ターゲット市場の規制、認証、税制、消費者のニーズなどを徹底的に調査します。
少量からの試験的な輸出：
- 最初は、間接貿易（商社が介在する方法）で、少量の製品を試験的に輸出してみましょう。これにより、物流、通関、決済などの実際の流れを経験し、課題を洗い出すことができます。
既存リソースの活用：
- 貴社が持つ技術やノウハウを海外市場でどのように活かせるか、冷静に判断しましょう。既存の製品を少し改良するだけで、海外市場で成功するケースも実際に存在します。
ビジネスパートナーの選定：
- 現地の販売代理店やパートナーを見つけることが必要不可欠です。彼らは現地の商慣習や文化に精通しており、貴社の海外展開を強力にサポートしてくれる可能性を持っています。

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「海外事業担当者」としての行動指針とは？

もしあなたが「海外事業担当者」であれば、貴社の海外輸出を成功に導くために、以下のような行動指針を念頭に置いて取り組んでみてはいかがでしょうか。

徹底した情報収集と分析力
- ターゲット国の政治・経済状況、市場トレンド、競合分析、法規制などを常にウォッチし、迅速な意思決定に繋げましょう。
明確な目標設定と共有：
- 短期・中長期の具体的な目標（売上目標、市場シェア目標など）を設定し、社内外の関係者と共有することで、全員が同じ方向を向いて進めるようにしましょう。
現地へのコミットメント：
- 可能な限り現地を訪問し、文化や商習慣を肌で感じ、現地のパートナーや顧客との信頼関係を構築しましょう。
柔軟性と適応力：
- 予期せぬ課題や変化に直面しても、固定観念にとらわれず、柔軟な発想と迅速な対応で乗り越える力を養いましょう。
異文化理解とコミュニケーション能力：
- 現地の人々と円滑なコミュニケーションを図り、文化の違いを尊重することで、誤解を防ぎ、良好な関係を築きましょう。
リスク管理と危機対応能力：
- 為替変動、政治リスク、品質問題など、様々なリスクを想定し、事前に対策を講じるとともに、有事の際には冷静かつ迅速に対応しましょう。
社内連携の強化：
- 営業、製造、開発、経理など、関連部署と密に連携し、社内一丸となって海外事業を推進する体制を構築しましょう。
データに基づいた意思決定：
- 感覚や経験だけでなく、市場調査データや実績データに基づいて意思決定を行うことで、客観的かつ効果的な戦略を立てましよう。
継続的な学習と自己成長：
- グローバルビジネスの知識やスキルを常に学び続け、自身の能力を向上させる努力をおこたってはなりません。
粘り強さと情熱：
- 海外事業は短期的な成果が出にくいこともあります。困難に直面しても諦めず、粘り強く挑戦する情熱を持ち続けましょう。