「ニッチな市場や商品」ほど商機あり! ~Blue Ocean vs. Red Ocean ?~

台湾貿易の知識

こんにちは、合同会社 PLAN IN PLACE 代表の西村です。

私は海外貿易に30年以上従事する中で、精密部品・耐久材・消費財・商社など、様々な業種ジャンルを経験しました。

その経験から感じることは、「需要がある市場 or 需要がない (需要を作る) 市場 では どちらの状態が 商社ビジネス にとって有利か?」というビジネスの世界ではある種の「 永遠のテーマ」が存在することに気が付きます。

特に海外事業においては、「Blue Ocean vs. Red Ocean」と言う表現をよく耳にしますが、私はその言葉以上に「 市場のおけるビジネス哲学と何か?」を強く感じることがあります。

さて今回も、できるだけわかりやすく、また役に立つ情報をお伝えしていきます。

それでは最後までよろしくお願いします。

*今回は「ニッチな市場や商品ほど商機あり!~Blue Ocean vs. Red Ocean ?~」 がテーマです。*

Blue Ocean vs. Red Ocean とは?

ビジネス戦略における「ブルー・オーシャン(Blue Ocean)」と「レッド・オーシャン(Red Ocean)」は、フランスのインシアード(INSEAD)経営大学院の教授たちが提唱した非常に有名な概念です。

これらを「競争の性質」「価値の生み出し方」「戦略的アプローチ」という多角的な視点で説明します。

1. 基本的な定義と違い

まず、それぞれの海がどのような状態を指すのかを整理しましょう。

特徴レッド・オーシャン(赤い海)ブルー・オーシャン(青い海)
市場の状態既存の市場:境界線が明確で、ルールも決まっている。未知の市場:境界線がなく、これから作り出す。
競争の質競合他社との「血みどろの戦い」。競争そのものを「無意味」にする。
需要の捉え方既存の需要を奪い合う。新しい需要を掘り起こす。
コストと価値「低コスト」か「高付加価値」のどちらかを選ぶ。「低コスト」と「高付加価値」を同時に実現する。

2. 多角的な視点による深掘り

戦略的アプローチ:バリュー・イノベーション

レッド・オーシャンでは、他社より少しでも安く、あるいは少しでも高性能にという「改善」に終始します。

一方、ブルー・オーシャンで重要なのはバリュー・イノベーション(価値革新)です。これは、単なる技術革新ではなく、ユーザーにとっての「価値」を劇的に高めつつ、不要な要素を削ぎ落として「コスト」を下げるという、相反する要素の同時達成を目指します。

アクション・マトリックス(ERRC

ブルー・オーシャンを切り拓くための具体的な思考フレームワークが ERRC です。既存の業界常識を疑い、以下の4つのアクションを検討します。

  • Eliminate(取り除く):業界で当たり前とされているが、実は顧客が重視していない要素を捨てる。
  • Reduce(減らす):業界標準よりも大胆に抑える。
  • Raise(増やす):業界標準をはるかに超えるレベルまで高める。
  • Create(付け加える):業界にこれまでなかった新しい要素を付け加える。

収益性と持続性

  • レッド・オーシャン:市場が成熟するにつれ、価格競争が激化し、利益率が低下します。成長は「シェアの奪い合い」に依存するため、資本力のある会社にとって有利です。
  • ブルー・オーシャン:先駆者利益が得られ、高い利益率を確保できます。ただし、成功すれば追随者が現れ、いずれその市場も「レッド・オーシャン」化するという宿命を持っています。

3. 具体的な事例

レッド・オーシャンの一例:スマートフォン市場(現在)

現在はスペックの微差やカメラ性能・価格だけで競い合っており、激しいシェア争いが続いています。

ブルー・オーシャンの一例:任天堂「Wii

かつてソニーやマイクロソフトが高性能・高グラフィックを競っていた(レッド・オーシャン)中、任天堂はあえて性能を追わず、「家族で体を動かして遊ぶ」という新しい価値を提案しました。

  • 取り除いたもの: 複雑な操作、超高性能グラフィック
  • 付け加えたもの: 直感的なリモコン操作、運動・健康要素

これにより、普段ゲームをしない層という巨大な需要層(ブルーオーシャン)の市場を開拓しました。

4. どちらを目指すべきか?

多くの企業では、既存のレッド・オーシャンで日銭を稼ぎつつ、次なるブルー・オーシャンを探すという両利きの経営が求められます。

レッド・オーシャンが「悪い」わけではありません。なぜならそこには既に確実な需要が存在するからです。しかし、持続的な成長や高い収益性を狙うのであれば、常に「今の市場の枠組みを疑い、競争のない場所を探す」視点が必要不可欠であることは、皆さんにもお分かりいただけると思います。

【関連ブログ】

売れるストーリーを考える ~成功へのイメージを具体化しよう!

「成功へのストーリー」を考えよう!~仕事のできる人の共通点とは?~

海外貿易を始める前に ~なりたい姿をイメージしよう!

「ニッチな市場や商品」の 強みと弱み について

ニッチ市場(隙間市場)とは、大企業がターゲットにしないような「特定のニーズを持つ小規模な顧客層」を対象とした市場のことです。

「狭く深く」攻める戦略には、特有の爆発力と脆さが共存しています。多角的な視点から その強みと弱み を以下の通り説明します。

1. ニッチな 市場・商品 の「強み」

最大のメリットは、「土俵を変えることで独壇場を作れる」点にあります。

  • 競合が少ない(価格競争の回避)
    • 大企業にとっては採算が合わない規模のため、無謀な価格競争に巻き込まれにくいのが特徴です。
  • 高い利益率と顧客ロイヤルティ
    • 「これを待っていた!」という熱狂的なファンがつきやすく、代わりのきかない存在になれば、ある程度の高価格でも選ばれます。
  • 専門性の確立とブランド化
    • 「〇〇といえばこの会社」という専門性ポジションを確立しやすく、広告費を抑えても指名買いが発生します。
  • 変化への柔軟な対応
    • ターゲットが限定されているため、顧客のフィードバックを即座に商品改善へ反映できる機動力があります。

2. ニッチな 市場・商品 の「弱み」

一方で、「市場の狭さ」そのものが最大のリスクになります。

  • 成長の限界(市場規模の天井)
    • ターゲットが少なすぎるため、ある程度のシェアを取ると売上が頭打ちになりやすいです。
  • 大企業の参入リスク
    • その市場が「実は儲かる」と判明した途端、資本力のある大企業が類似商品で参入し、市場を飲み込まれる可能性があります。
  • 依存度の高さ
    • 特定のニーズに特化しているため、技術革新や流行の変化でそのニーズ自体が消滅した場合、一気に売上がゼロになるリスクがあります。
  • 集客の難易度
    • 「どこにいるかわからない少数の人」を探し出す必要があるため、ターゲットにリーチするまでのマーケティングに工夫が必要です。

3. 多角的な視点による比較表

視点ニッチ戦略(特化型)マス戦略(普及型)
収益構造高単価・低シェア・高利益率低単価・高シェア・薄利多売
顧客との関係密接(ファン・コミュニティ)ドライ(利便性・価格重視)
主なコスト研究開発・特定ターゲットへの広告製造ライン・広範囲の広告宣伝
生存戦略専門性の追求(オンリーワン)規模の経済(ナンバーワン)

4. 成功させるためのヒントとは?

ニッチで勝ち続けるためには、単に「狭いところ」を狙うだけでは不十分です。

  1. 「不便」の解像度を上げる:大手の商品を使っている人が感じている「あと一歩、ここが足りない」という微かな不満を見逃さないことです。
  2. スイッチング・コストを高める:顧客データや独自のサービスを組み合わせ、「他へ移るのが面倒」と思わせる仕組みを作ることです。
  3. 横展開の準備:一つのニッチで成功したら、そのノウハウを活かして「隣接する別のニッチ」へ進出する準備をしておくことです。

こういった点が、私にとって「 市場のおけるビジネス哲学と何か?」を強く感じさせるところでもあります。

【関連ブログ】

中小企業の「海外事業」は誰が担当すべきか? ~これは会社の生き残りをかけた経営課題です!~

中小企業こそ海外ビジネスに向いている! ~海外で求められるスピード経営とは?~

海外貿易を始めるにあたって

海外貿易を始めるにあたって、企業経営者の方々に理解していただきたいことがあります。

それは 「海外貿易を軌道に乗せるまでには 人・もの・資金・時間 が必要である」 ことです。「ローマは一日にしてならず」という言葉通り、海外貿易は大変な労力と時間を必要とします。それゆえ、「会社として真摯に取り組む」ことがとても重要であると私は考えています。 

また、このような現状を理解し、会社として真摯に取り組んできた企業こそが、今日の「ブランド力のある、国際的な企業」と呼ばれていることを、私たちは今一度リマインドすべきでしょう。

【関連ブログ】

海外貿易で取り組むべき課題について ~ローマは一日にして成らず~

台湾の魅力とは何か?~もう一度、その魅力をひも解こう!

日本から一番近い親日国、台湾! ~ビジネスにおけるその魅力とは?~

台湾市場の可能性について ~その魅力を探る~

初めての海外事業 ~台湾のススメ~

初めての海外ビジネス ~台湾がおすすめの理由とは?~

企業経営者の決断と熱意、また 会社としての取り組み が重要

少子高齢化にともなう国内需要の落ち込み、国内市場における競合他社との競争激化など、国内ビジネスを取り巻く環境は、年々悪化していることは間違いありません。

もし、国内ビジネスの環境が今後も悪化していくのであれば、企業経営者としてその対策を講じるほかに企業を存続させる方法はありません。

最も大事なのは、企業経営者・事業責任者の方が「どうなっていきたいのか」を明確にすることです。

「何年後に、どのようになっていたいのか」「その目標に向かって、今できること・できないこと」「これからできそうなこと・できそうにないこと」など、企業経営者・事業責任者の方 みずからが徹底的に考え抜くことで、「貴社の理想とする未来を叶えられるストーリーとは何か」を見出すことが、今一番大切なことではないでしょうか。

【関連ブログ】

海外輸出のススメ ! ~国内市場だけで生き残れますか?~

「国内市場の縮小」はもう止まらない!~海外事業が企業を救う時代です~

中小企業が「企業の存続」をかけて 今やるべきこと ~それは「アジア市場の開拓」です!~

**********************************************

*最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。*

**********************************************

合同会社 PLAN IN PLACE では、有望視される台湾市場への進出に関するコンサルティングやサポートを行っております。お気軽にご相談下さい。

本気で海外市場開拓を目指す経営者・事業責任者の方々とともに、「売れるストーリー」を見出し、実現まで伴走できることを心待ちにしております。

**新規開拓でお悩みの企業様、海外進出をご検討の企業様、まだ検討段階でとりあえず話を聞いてみたい経営者様・事業責任者様などを対象に、無料(リアル or オンライン)個別相談会 を随時承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。

弊社WEBSITEの各ページ下部にある【フォームからのお問い合わせ】をクリックして、ご希望の日時をフォームに 記入・送信 していただければ、メール 又は お電話にてご相談日時を調整し、お客様との無料相談会の日程を確定いたします。**

おすすめブログ】

「オンライン無料相談会」を実施しております。

月刊経営情報雑誌 MASTERS(月刊マスターズ) 2022年10月号 に紹介されました。

**********************************************

企業の未来は「あなたの決断」によって大きく変わるはずです。

さあ皆さん、勇気をもって私たちと 目の前の課題 に挑んでみませんか。

blog

ブログ

               

「海外進出のイロハ」「貿易の仕組み」「貿易形態」「海外貿易のリスク」「取引条件」など、海外展開に役立つ情報を発信いたします。

information

各種セミナー・お役立ち情報

メルマガ登録のイメージ画像

メルマガ登録

               

海外輸出入に関する最新事情や、業界のこぼれ話などのお役立ち情報を配信しています。お気軽にご登録ください。

台湾勉強会・セミナーのイメージ画像

台湾輸出勉強会・セミナー

台湾市場を知り抜く弊社代表・西村による勉強会・セミナーです。海外輸出入のイロハを0からわかりやすくお伝えします。

個別相談会のイメージ画像

個別相談会

お客様のビジネスにとって、海外進出は正しい選択なのか。業界30年の経験をもとに、誠意を持ってお答えします。

go
top