輸出ビジネスに必要な「バイヤー目線」とは? ~売れるための条件を考えよう!~

台湾貿易の知識

こんにちは、合同会社 PLAN IN PLACE 代表の西村です。

私は27歳から海外ビジネスに携わり、今では30年以上の年月が経ちましたが、いまだに 海外ビジネスの奥の深さを感じる ことがあります。なぜなら、輸出や輸入では「先読み力=先を見通す力」がその先の明暗を分けるからです。

例えば「どのような仕様にするか?、価格はどれくらいが適正か?、輸入規制に適応しているか?」など、実際に 輸出や輸入 をする(物を動かす)前に、想定される多くの事象に対して 準備や対策 をしておかなければなりません。

おかげさまで、私自身は海外ビジネスにおいて、大きなトラブルや失敗 を経験したことは一度もありませんが、一般的に言えば 輸出・輸入 では 多くのトラブルや失敗談 が存在します。

そういった トラブルや失敗 に遭わないためにも「先読み力=先を見通す力」を身に付ける努力を積み重ねていきたいですね。

さて今回も、できるだけわかりやすく、また役に立つ情報をお伝えしていきます。

それでは最後までよろしくお願いします。

*今回は 「輸出ビジネスに必要な「バイヤー目線」とは?~売れるための条件を考えよう!~」がテーマです。*

円安が進んでも「輸出ビジネスがそう簡単にはいかない理由」とは?

今年になって円高が進み、約34年ぶりの高値を記録していますが、輸出ビジネスは 円安の追い風だけではそう簡単には加速しない と私は考えています。

なぜなら輸出ビジネスは公共機関やマスコミが言うほど、そう簡単なビジネスではないからです。

例えば、輸出製品が機械の場合、海外バイヤーは以前に比べて 円高によるコストメリット があるにせよ、それだけでは機械を買ってくれません。

なぜなら「機械の故障や部品交換をする場合、誰が責任をもって対応してくれるか?」という大きな問題が存在するからです。

この問題を解決するためには、自社のサービス拠点(海外子会社)を設立するか、もしくは現地企業にサービス業務を委託するしか方法はありません。それこそ機械の故障や部品交換をするたびに、日本や周辺国から出張対応するのでは 現実的な方法 とは言えず、またお互いにメリットがありません。

それ以外にも、取扱説明書の翻訳(英語 or 現地語)や 現地の法律や規制などに対応しておく必要があります。

例えるならば「食事をする際にお箸やお皿を準備する」がごとく、輸出ビジネスにおいても「売れるための条件を揃えておく」必要があるわけです。

このように考えていくと「輸出ビジネスがそう簡単にはいかない」ことを、皆さんにご理解いただけるのではないでしょうか。

「輸出する製品(商品)周り の準備」だけで 事足りる か?

この 問いかけ は大変奥が深く、また 時間を必要とするテーマ だと私は思います。

なぜなら、輸出ビジネスを始めるには、「製品(商品)周り」だけでなく、「会社周り」にも準備(強化)が必要だからです。

以前、私が日本の商社に勤務していた頃、「輸出ビジネスに不慣れな中小企業」様 の製品(商品)をたくさん取り扱いましたが、どの会社もおおよそ以下のような状況でした。

  • 会社WEBSITE、カタログ、リーフレット、取扱説明書、など 全て日本語版のみ。
  • 社内では外国語対応ができないため、国内業務以外 は 全て商社にお任せ。
  • 海外取引先とのコミュニケーション や 海外視察 は 商社のアテンドが必要。
  • 貿易業務は対応できないため、取引条件は 「国内工場渡し(Ex-Works)」のみ。
  • 輸出ビジネスに必要な知識や経験が乏しいため、商社の情報だけが頼り。

いかがでしょうか?

海外バイヤーからすれば、会社WEBSITEを見ても日本語版しかなく、また直接コミュニケーションが取れないことから、取引に関しては 多少の不安を感じてしまう ことは否めません。

すなわち、海外バイヤーからすれば 安定的で末永い取引を希望したい訳ですから、やはり「バイヤー目線」で考え「自社として出来ることから積極的に対応していく」ことが重要ではないでしょうか?

また、自社の現状を踏まえ「商社機能を使った 間接貿易 を選択する」こと自体は、合理的で正しい判断と私は思いますが、海外バイヤーに対しては少しでも「 自社や製品(商品)を理解してもらう努力」 が必要であり、そのためには「企業経営者の決断と熱意、また 会社としての取り組み(人・もの・資金)」 が一番大切なことではないでしょうか。

【関連ブログ】                                

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海外貿易を始める前に ~なりたい姿をイメージしよう!~

企業経営者の決断と熱意、また 会社としての取り組み が重要

少子高齢化にともなう国内需要の落ち込み、国内市場における競合他社との競争激化など、国内ビジネスを取り巻く環境は、年々悪化していることは間違いありません。

もし、国内ビジネスの環境が今後も悪化していくのであれば、企業経営者としてその対策を講じるほかに企業を存続させる方法はありません。

最も大事なのは、企業経営者・事業責任者の方が「どうなっていきたいのか」を明確にすることです。

「何年後に、どのようになっていたいのか」「その目標に向かって、今できること・できないこと」「これからできそうなこと・できそうにないこと」など、企業経営者・事業責任者の方 みずからが徹底的に考え抜くことで、「貴社の理想とする未来を叶えられるストーリーとは何か」を見出すことが、今一番大切なことではないでしょうか。

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*最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。*

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