海外輸出のススメ ! ~国内市場だけで生き残れますか?~

台湾貿易の知識

こんにちは、合同会社 PLAN IN PLACE 代表の西村です。

私は海外貿易に30年以上従事する中で、精密部品・耐久材・消費財・商社など、様々な業種ジャンルを経験しました。

その経験から感じることは、企業規模・企業体力の差から生まれる 企業戦略や業務対応力の大きな違い です。

特に海外事業においては、積み重ねられた知識や経験が、将来の 企業戦略や業務対応力 に大きく影響します。

それゆえ「海外取引を経験したことのない企業」にとって、海外事業は「ハードルの高いビジネス」と感じるかもしれませんが、多くの小規模企業が「生き残りをかけたビジネスチャンス」と考え、日々努力を重ねておられる現実も決して忘れてはなりません。

さて、皆さんは 海外事業 をどのように考え、そして 企業人 としてどのように対応していきますか?

さて今回も、できるだけわかりやすく、また役に立つ情報をお伝えしていきます。

それでは最後までよろしくお願いします。

*今回は「海外輸出のススメ~国内市場だけで生き残れますか?~」がテーマです。*

各種データから見た「中小企業の現状」

日本における中小企業の比率は「企業の数でみると99.7%」と非常に高い割合を占めています。

これは、日本のほとんどの企業が中小企業であることを意味します。また、従業者の数で見ると、約7割が中小企業で雇用されています。

ではここで、中小企業の定義について少し説明します。

中小企業の定義は、業種によって資本金の額や従業員の数が「中小企業基本法」で定められています。例えば、製造業では資本金が3億円以下または従業員が300人以下などが基準となります。

このように、中小企業は日本の経済活動、雇用において非常に重要な役割を担っています。

では、海外展開全体(輸出、直接投資など含む)を行っている中小企業の割合はどれくらいでしょうか?

  • 日本政策金融公庫の調査(2023年6月度)では、「海外展開を行っている中小企業の割合」は全体の 18.0% とされています。
  • 中小企業基盤整備機構の調査(2024年度)では、「海外展開を行っている(中小)企業の割合」は全体の 13.3% とされています。

まとめると、中小企業、特に製造業の海外取引(輸出入や海外投資など)を行っている比率は、調査によって多少の変動はありますが、概ね「10%~20%程度」の範囲にあると考えられます。

さらに、中小企業の中でも「小企業」と呼ばれる企業の 海外展開 について触れたいと思います。

具体的なデータとしては、日本政策金融公庫の調査(2023年1-3月期)で、「海外展開を行っている小企業は全体の4.7%にとどまっている」という報告があります。また、そのうち「海外に直接輸出している企業」は1.7%とされています。

ここでいう 日本政策金融公庫の「小企業」とは、同調査における中小企業分類のうち 最も規模の小さい層 を指していると考えられ、多くの場合、従業員20人以下を指します。

やはり中小企業の中でも「小企業」と呼ばれる企業の 海外展開 については、統計データから見ても「ハードルの高いビジネス」と言わざるを得ない 現実 があると私は考えています。

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ここでは 海外展開を進めるための 代表的なステップ を説明します。

フェーズ1:準備・検討段階(標準目標期間:3ヶ月~6ヶ月)

この段階では、自社の現状把握、海外展開の目的明確化、および初期調査 を行います

  • 1)自社の分析(例:SWOT など)と強みの特定:
    • 方法:自社の強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) を徹底的に洗い出す。特に、海外市場で通用する独自の技術、製品、サービス、ノウハウなどを明確にしましょう。
  • 2)海外展開の目的・目標の明確化
    • 方法:なぜ海外展開をするのか(例:市場拡大・新たな販路開拓・調達コスト削減・技術提携 など)、具体的な目標(例:〇年後までに輸出額〇円達成・〇ヶ国に進出 など)を設定しましょう。
  • 3) 経営資源の評価:
    • 方法:資金、人材(語学力・海外ビジネス経験者)、時間など、海外展開に投入できる経営資源を把握しましょう。不足している場合は、どのように補うかを検討しましょう(例:外部人材活用 など)。
  • 4) 情報収集と初期市場調査
    • 方法:
      • 情報源:JETRO(日本貿易振興機構)、中小企業庁、商工会議所、金融機関、貿易コンサルタント などの 海外情報提供サービス を活用し、進出候補国の経済状況、市場規模、競合状況、法規制、関税、文化、商習慣 などを調査しましょう。
      • 輸出の場合:自社製品・サービスに対する潜在的な需要があるか、競合優位性を保てるか などを検討しましょう。
      • 輸入の場合:信頼できるサプライヤーがいるか、品質基準、供給安定性、コスト などを検討しましょう。

フェーズ2:計画策定・体制構築段階(標準目標期間:6ヶ月~12ヶ月)

具体的な海外展開戦略を策定し、実行体制を整える段階です。

  • 1)海外展開戦略の策定:
    • 方法:
      • ターゲット国の選定:初期調査に基づき、最も有望な国を絞り込みましょう。
      • ビジネスモデルの決定::輸出(直接・間接)、輸入、現地法人設立、ライセンス供与、合弁事業 など、自社に最適なビジネスモデルを選択しましょう。また、小企業の場合は、輸出入から始めるのが一般的と言えます。
      • 販売戦略 / 調達戦略の策定:価格設定、プロモーション、チャネル戦略(代理店・ECサイト・見本市 など)。輸入の場合は、サプライヤー選定基準、品質管理、物流戦略 など。
      • リスクマネジメント:為替変動リスク、カントリーリスク、法規制変更リスク など、洗い出し、対策を講じましょう。
  • 2)資金計画の策定と資金調達
    • 方法:必要資金(初期費用、運転資金 など)を見積りした後、自己資金、金融機関からの融資、政府・自治体の補助金・助成金 などの活用を検討しましょう。
  • 3)社内体制の整備
    • 方法:海外担当者の配置(兼任も可)、役割分担の明確化、情報共有体制の構築 など。必要に応じて語学研修や海外ビジネスに関するスキルアップ研修も行いましょう。
  • 4)外部パートナーの探索と選定
    • 方法:
      • 輸出の場合: 現地代理店、商社、貿易コンサルタント、物流業者 などを検討しましょう。
      • 輸入の場合:信頼できる海外サプライヤー、フォワーダー(国際貨物輸送業者)などを検討しましょう。
      • 契約書の締結:パートナー選定後、契約内容を十分に確認し、法的な助言も参考にしながら契約書の締結を行いましょう。

フェーズ3:実行・運用段階(標準目標期間:開始後随時)

実際に海外ビジネスを開始し、継続的に改善していく段階です。

  • 1)試験的な輸出入の実施(または小規模での開始)
    • 方法:最初は少量、または特定のターゲット顧客に絞って実施し、市場の反応や課題を把握しましょう。
  • 2)プロモーション・マーケティング活動の実施(輸出の場合)
    • 方法:現地市場に合わせたプロモーション(展示会出展・オンラインマーケティング など)を展開しましょう。
  • 3)ロジスティクス・通関手続きの確立
    • 方法:信頼できるフォワーダーと連携し、最適な輸送手段、通関手続き、倉庫管理 などを確立しましょう。
  • 4)契約・法務に関する対応
    • 方法:契約書の確認、知的財産権の保護、輸出入規制の遵守など、法的な側面を継続的に管理しましょう。必要に応じて弁護士、貿易金サルタント などの専門家を活用しましょう。
  • 5) 効果測定と改善
    • 方法::定期的に売上、利益、顧客からのフィードバック などを分析し、計画との差異を把握しましょう。また、市場の変化や競合の動向にも注意を払い、必要に応じて戦略を修正しましょう。

上記に加え、事前に「確認・検討」すべき項目かあるかどうかを、公的機関や有識者(貿易コンサルタント など)に相談することも 有効な手段 と言えるでしょう。

海外貿易を始めるにあたって

海外貿易を始めるにあたって、企業経営者の方々に理解していただきたいことがあります。

それは 「海外貿易を軌道に乗せるまでには 人・もの・資金・時間 が必要である」 ことです。「ローマは一日にしてならず」という言葉通り、海外貿易は大変な労力と時間を必要とします。それゆえ、「会社として真摯に取り組む」ことがとても重要であると私は考えています。 

また、このような現状を理解し、会社として真摯に取り組んできた企業こそが、今日の「ブランド力のある、国際的な企業」と呼ばれていることを、私たちは今一度リマインドすべきでしょう。

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企業経営者の決断と熱意、また 会社としての取り組み が重要

少子高齢化にともなう国内需要の落ち込み、国内市場における競合他社との価格戦争など、国内ビジネスを取り巻く環境は、年々悪化していることは間違いありません。

もし、国内ビジネスの環境が今後も悪化していくのであれば、企業経営者としてその対策を講じるほかに企業を存続させる方法はありません。

最も大事なのは、企業経営者・事業責任者の方が「どうなっていきたいのか」を明確にすることです。

「何年後に、どのようになっていたいのか」「その目標に向かって、今できること・できないこと」「これからできそうなこと・できそうにないこと」など、企業経営者みずからが徹底的に考え抜くことで、「貴社の理想とする未来を叶えられるストーリーとは何か」を見出すことが、今一番大切なことではないでしょうか。

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*最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。*

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